アトピー性皮膚炎などの急増している皮膚疾患にとても効果が高いデルモベート軟膏ですが、このお薬は副腎皮質ホルモンと言われているステロイド剤になりますので、副作用が懸念されています。

ステロイド剤の副作用に関しては賛否両論ありますので、ステロイドは危険という認識の方から、上手に付き合っていけば有効であると考える方まで人それぞれになります。

今日は、どちらの考えの方にも是非知っておいていただきたいデルモベート軟膏を含む、ステロイド剤の副作用についてご紹介していきます。

ステロイド剤の副作用とは

軟膏
そもそもステロイド剤とは、皮膚の炎症を抑えたり、アレルギーから発生する痒み・発疹を抑え込む作用があります。

これは、皮膚疾患で悩んでいる方にはとても嬉しい効果であり、皮膚が痒くて我慢できない方や、皮膚の炎症が強くて日常生活に支障をきたしているような方にはありがたい効果です。

しかし、このような強い効果を発揮する反面、長期間のステロイド剤の使用により、皮膚細胞の再生・増殖に支障をきたして、「皮膚萎縮」を引き起こす可能性があります。
皮膚萎縮とは、皮膚を薄くしてしまう現象であり、皮膚が薄くなると当然外部からの刺激には弱くなります。

紫外線・ウイルスなど、あらゆる外部からの刺激を受けやすくなるので、皮膚の炎症やかゆみ等の症状が結果的に悪化してしまい、ステロイドがないと生活ができない。
もしくは、ステロイドが効かないなどという最も恐れている副作用が現れてしまいます。

デルモベート軟膏の副作用

年配の医者のコメント
デルモベート軟膏の副作用は、さきほどご説明した副作用と同じなのですが、作用がとても強い利点がある分、副作用のリスクも上がるという難点もあります。

そのため、デルモベート軟膏を使用する際には、「長期的な使用は避ける」というのが常識であり、皮膚が薄い顔や粘膜には使用を禁じられています。
また、デルモベート軟膏は、15歳以上の大人の使用のみ許可されているステロイド剤となっており、小児への使用は原則不可です。

これは、小児の発育に支障をきたさないためだと言われており、それだけ「最強」クラスのデルモベート軟膏は作用が強いことがわかります。

15歳以上の大人であっても、妊娠中や授乳中というデリケートな時期の使用も原則禁じられていますので、正しい使用方法を医師や薬剤師に必ず確認してから使用を開始して下さい。
 

デルモベート軟膏の強さ