内服のステロイド剤とは

ステロイドの内服薬

飲んで効く内服のステロイド剤は、全身に作用があらわれますので、期待する作用のほかに副作用があらわれてくることが少なくありません。

ここでは、内服のステロイド剤を飲む量や、副作用が出たときの対処など、ステロイド剤を使うときに知っておきたいことをご紹介しましょう。

内服のステロイド剤の服用量

ステロイド剤には、飲む薬(内服)、塗る薬(外用)、注射する薬(注射)など、いろいろな種類のものがあります。

このなかで内服のステロイド剤は、飲むと吸収されて血液の中に入り、全身に薬がまわって作用をあらわします。

もともとステロイド剤は、体の中にあるホルモン、ヒドロコルチゾンからつくられてきました。

作用時間や作用の特徴から3つのグループ(短時間型、中間型、長時間型)に分けられます。

これらは単に作用時間が異なるだけではなくて、短時間型から長時間型になるにつれて、炎症をおさえる作用が強くなり、むくみなどがあらわれなくなっていきます。

ステロイドの使い分けは作用時間や作用の特徴をふまえて、個々の患者さんの状態にあわせて最適のものを医師が選んでいるといってよいでしょう。

ここでは、それぞれの種類のステロイド剤について、内服薬として使われる基本的な量(服用量)を一覧表でご紹介します。

作用時間の分類 薬の名前 内服薬として使われる基本的な量(服用量)
短時間型 コートリル(一般名:ヒドロコルチゾン) 1日10~120 mg
コートン(一般名:コルチゾン酢酸エステル) 1日12.5~150 mg
中間型 プレドニン(一般名:プレドニゾロン) 1日5~60 mg
メドロール(一般名:メチルプレドニゾロン) 1日4~48 mg
レダコート(一般名:トリアムシノロン) 1日4~48 mg
長時間型 デカドロン(一般名:デキサメタゾン) 1日0.5~8 mg
リンデロン(一般名:ベタメタゾン) 1日0.5~8 mg

薬によって使われる量が違いますね。

これは、薬ごとに作用の強さが違うために使う量が違ってくるのです。

ステロイド剤の基本となるヒドロコルチゾンはもともと体の中にあるホルモンですが、1日に10 mgが分泌されているといわれています。

ステロイド剤としてよく知られているプレドニゾロンでいうと、3~5 mgに相当するようです。

両方とも基本的な服用量と同じであることが表を見るとわかるでしょう。

この量のステロイド剤を飲んでいるということは、自分の体の中で作られるのと同じだけの量を飲んでいるということなのです。


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内服のステロイド剤の副作用

薬を使うときには、期待する作用のほかに、副作用にも気をつけることが必要です。

内服のステロイド剤にも副作用があり、軽症の副作用と重症の副作用が知られています。

軽症の副作用というのは、ステロイド剤の効果を期待するなら、がまんできそうな副作用です。

代表的なものにムーンフェイスがありますが、ステロイド剤を飲むのをやめると、改善することが知られています。

一方、重症の副作用には、感染症、糖尿病、消化性潰瘍、骨粗しょう症、高血圧などがあり、起こったら医師と相談のうえ対処が必要になってきます。

一般的にステロイド剤は飲むのをやめるときはゆっくりやめることが必要ですので、副作用があらわれた場合には、必ず医師の指示に従うようにしましょう。

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