塗り薬を指に出しているパルデス軟膏もステロイド外用剤です。もちろんそれを理解した上で念を押したつもりですが、基本的に目のまわりには使用しないことです。まぶたの疾患(重度のものもらいなど)の場合などは、強めのものを薄めてあったり、弱めの点眼剤であったりと工夫がなされているので、医師の指導に従えば問題はないと思われます。

長期にわたりステロイドを使用し、結果的に大量に吸収することによる副作用の中に、ごくまれですが「緑内障」や「白内障」などを引き起こすとあります。最悪は失明するとまで恐れる人も中にはいますが、実際にそうなった患者さんがいるとしても、それは限界を越えた使用量であったと考えられます。
医師の指示の下で使用する場合、きちんと守ってさえいればこのようなことは起こらないでしょう。





そもそもステロイドという物質は、体内で分泌されるホルモンの1つで「副腎皮質ホルモン」と言います。このホルモンは、人体が危険にさらされた時の防御システムとして分泌されます。

その作用には炎症を鎮めるという力(抗炎症作用)があることから、人工的な化合物として生成されたのがステロイド外用剤です。皮膚の表面は手でかきむしるなどして悪化する可能性が大きいので、外部からステロイドによって炎症を抑えることは治りもよくなります。これがステロイド外用剤のメリットです。

ただし長期、大量といった使用の場合は下垂体や副腎皮質の機能を狂わせてしまう恐れがあります。要するにもともと備わっていた機能が機能しなくなってしまうという事です。これは余程の使用量でない限り起こるものではありませんが、これを知らずに使用してしまうとしたらどうでしょう。
例えば、
看護婦×印

  • また炎症が起こるかもしれないから、予防のために塗っておこう。
  • 良く効くから化粧の下地にしよう
  • ヒゲソリのあとに塗っておくか

など、軽い気持ちでやってしまいそうですね。絶対にしないでください。

ステロイドがタブーとされる皮膚疾患もあります。細菌、ウイルス、真菌(カビ)などの原因で起こる皮膚の感染症には、ステロイドを使用することはありません。

特にタブーとされているのは、水痘(水ぼうそう)、帯状疱疹、皮膚結核、梅毒性皮膚疾患、単純疱疹(顔面ヘルペス、唇、性器ヘルペス、カポジ水稲様発疹症)などです。細菌などは抗生物質により抑えるものです。炎症を抑えるだけのステロイドが無意味なのは、お分かり頂けるでしょう。
切り傷、ただれたやけど、皮膚潰瘍のように皮膚が剥がれているような症状にも向いてはいません。症状の悪化や治りを遅くするからです。

穏やかな効き目であるパルデス軟膏ですが、使用には十分注意しましょう。

パルデス軟膏とは