ステロイドとは

軟膏を塗られている赤ちゃん

薬局でお薬を渡されたときに「この薬はステロイドですよ」といわれたなら、ほとんどの場合は炎症をおさえる副腎皮質ステロイドのことをいっています。例えば、よく処方されるパターンとして、医療機関で診察後、症状がアレルギーや、アトピー性皮膚炎だった場合、または美容施術の場合だと、レーザー脱毛などの場合でも、ステロイドが処方される事もあります。

ところが副腎皮質ステロイドのほかにもステロイドという言葉を使うことがあるのをご存知でしょうか?

ステロイドとは骨格をさす言葉

まず「ステロイドとは何か」ということをご紹介しましょう。
薬は炭素や水素、酸素といった原子がつながってできています。
そのつながり方には無限といってもよい組み合わせがありますが、似たもの同士をまとめてグループをつくり、名前をつけてよぶことがあります。
そのグループの1つがステロイド骨格をもつもので「ステロイド」とよばれているのです。

ステロイドの骨格

ステロイド骨格は、炭素6つが輪になったものが3つ繋がり、それに炭素5つが輪になったものがついているとイメージするとよいでしょう。

もちろん炭素だけでできているわけではないのですが、基本はこの骨格です。
このステロイド骨格にさまざまなものがついて薬になり、いろいろな働きを示すようになります。


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ステロイド骨格をもつさまざまな物質

副腎皮質ステロイド

ステロイド骨格をもつ薬の1つが、一般的にステロイドとよばれる副腎皮質ステロイドで、飲み薬や点滴により炎症をおさえたり、軟膏などで皮膚病の治療に用いられたりします。

強心ステロイド

また、心臓の働きを強くする強心薬という薬にもステロイド骨格をもつものがあります。

(ジギタリス画像)
ジギタリス製剤とよばれる強心薬で、もともとは植物に含まれていたものが薬として使われるようになりました。
このような薬は人間に使うものとして作られましたが、動物にもきくため、犬などに用いられることもあります。

タンパク同化ステロイド

(画像)

少しかわったところでは、スポーツと関連してドーピングの対象として禁止されているものがあります。
タンパク同化ステロイドとよばれるもので、筋肉を増強する作用があります。

コレステロールやホルモン

ステロイド骨格をもつのは薬だけではありません。
体の中にもステロイド骨格をもつものがあります。
コレステロールやホルモンです。
両方とも生きていくのには欠かせないものですね。

ホルモンについては、卵胞ホルモンや黄体ホルモンといった体の中にあるホルモンを薬として、あるいは少し変更して同じ働きをもつ薬がつくられています。


ステロイド骨格をもつ物質が薬として使われるときには、効果があると同時に、副作用の問題もついてきます。
副腎皮質ステロイドでいえば、ムーンフェイスなど我慢してもよい副作用と、感染しやすくなるといったすぐに対処が必要な副作用があります。
副作用については、ただ副腎皮質ステロイドを使うのをやめるだけではかえって悪化することもありますので、医師などに相談しながら、対処する必要があることを覚えておきましょう。

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