プレドニゾロンという合成副腎皮質ステロイド(ステロイド)は、主に炎症、アレルギー、免疫を抑える働きをもっています。薬局やドラッグストアでは、使用しても比較的安全な、外用の薬が販売されています。
外用のプレドニゾロン
皮膚に使うもの
外用のプレドニゾロンは、虫さされ、かゆみ、湿疹、かぶれ、皮膚炎、あせも、じんましんに用いることができます。プレドニゾロンのほかに、アンテドラッグ(皮膚では作用がプレドニゾロンよりも強く、体内に吸収されるとプレドニゾロンに変わって作用が弱まる)として知られるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルを含む薬が販売されています。プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル単独成分のもののほか、かゆみをおさえる薬や清涼成分などを加えた薬があります。
商品名:アレルギール
炎症を抑えるプレドニゾロン酢酸エステルに、かゆみを抑える薬(クロルフェニラミンマレイン酸塩)、かゆみが伝わるのを抑える薬(リドカイン塩酸塩)、消炎鎮痛作用のある薬(サリチル酸メチル)、殺菌薬(クロルヘキシジン塩酸塩)、清涼感が出る薬(l-メントール、d-カンフル)を加えたものです。
- 商品名:メンソレータムAP、リビメックス
- 商品名:ウナコーワエース
- 商品名:オイラックスPZ
- 商品名:ムヒHD
炎症を抑えるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルが含まれています。
炎症を抑えるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルに、かゆみを抑える薬(ジフェンヒドラミン塩酸塩)、かゆみが伝わるのを抑える薬(リドカイン)、清涼感が出る薬(l-メントール、dl-カンフル)を加えたものです。
炎症を抑えるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルに、かゆみを抑える薬(クロタミトン)、血行をよくする薬(トコフェロール酢酸エステル)、二次感染を防ぐ薬(イソプロピルメチルフェノール)を加えたものです。
炎症を抑えるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルに、かゆみを抑える薬(ジフェンヒドラミン塩酸塩)、修復促進成分(アラントイン、パンテノール)、二次感染を防ぐ薬(イソプロピルメチルフェノール)、清涼成分(l-メントール)を加えたものです。
鼻に使うもの
炎症を抑えるプレドニゾロンに、鼻粘膜の血管を収縮させる薬(テトラヒドロゾリン塩酸塩)を加えた点鼻剤があり、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎により鼻づまり、鼻水が多い、くしゃみ、頭が重いなどの症状に用いられています。
商品名:コールタイジン点鼻液
肛門に使うもの
炎症を抑えるプレドニゾロンに、痛みを抑える薬(リドカイン)、組織を修復する薬(アラントイン)、血行をよくする薬(トコフェロール酢酸エステル)を加えたものがあり、痔の痛み・出血・はれ・かゆみを抑えるために用いられます。
商品名(例):ボラギノールA坐剤・A注入軟膏