パルデス軟膏は、ジェネリック医薬品であるため先発医薬品のように副作用が起こる頻度などの調査を行っていません。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)を厚生労働省の資料をもとに調べてみると、先発医薬品で効果がると言われる有効成分と同等のものが同じ量で含まれていること、同じ経路から処方される医薬品で、その効果効能、用量、用法が原則的に同じであり、なおかつ先発医薬品と同等の臨床効果や作用などが得られる医薬品を指します。研究開発を行う必要がないため費用がかからず、先発医薬品より薬価が安く出来るといった内容が記されていることから、パルデス軟膏の副作用等は、先発品のキンダベート軟膏と同じ扱いでよいとうことになるでしょう。これを踏まえて、副作用をみていきましょう。
長期間の使用、使用量の多さなどで起こる皮膚症状
- かゆみや刺激感(ピリピリ、ヒリヒリするなど)
- 毛のう炎(毛穴で起こるニキビやおできのようなもの)
- ステロイドざ瘡(そう) (塗布した局所が細菌や・真菌に感染し、炎症のないニキビのような症状が出る)
- うぶ毛が濃くなる
などがあります。これらの副作用のきっかけは、免疫システムを制御するステロイドの作用が裏目に出ることにあります。細菌やウイルスなどに感染しやすくなるのが理由の1つです。
この他、皮膚萎縮と言われる症状があります。
静脈が透けて見えるほど皮膚が白く薄くなり、ピンと張ったようにてかてか光って見える、シワっぽくなる、へこんだように見えたりします。これは代謝の衰えた高齢者や顔、首などの皮膚の薄い部分に起こりやすいそうです。
長期間使用することは、その局所にそれだけの量を塗り与えることに繋がり、少しの量を守っていても長期間塗り続けることで皮膚萎縮を引き起こす原因となってしまうのでしょう。
あと、薬を塗って効き目を集中させるために、ラップなどで患部を覆い密封状態にするODT(密封法)という療法があります。そうすることで薬の乾燥を防ぎ、十分に浸透させることが出来るからです。しかしステロイドに関しては防御反応(免疫システム)を抑える薬なので、細菌やウイルスなどの感染症に弱くなることから、細菌などの温床となりかねないのでこの方法は危険だということになります。特におむつかぶれやあせも等で赤ちゃんが使用する場合、薬を塗った状態でのおむつは密封法と同じ状況になりますから注意が必要です。
同じくこの方法での副作用には、緑内障や後嚢白内障などがあらわれるとあります。これは長期間、広範囲での使用でも眼圧亢進に並び副作用として注意が促されています。
このように、あまり想像の付かない副作用があることを認識したうえで、医師の指示通りに使用することを強くおすすめします。パルデス軟膏は穏やかな効き目であってもステロイド外用剤だということを忘れないでくださいね。