口角炎とテラコートリル
口角炎って
口角炎とは、上唇と下唇が繋がる部分(=口角)の肌荒れのことです。
あくちとも言います。
肌荒れですから、口内炎とは異なり皮膚に出来ます。
多くは両側にできますが、片側性の場合もあります。
びらんが多いですが、亀裂を伴うこともあります。
原因は、ビタミン不足や細菌感染(黄色ブドウ球菌やレンサ球菌など)、真菌感染症、よだれなどが挙げられます。が、これらが単独で発症するのではなく、幾つかが合わさって発症すると考えられています。
子供に見られますが、中年期以降の女性にも認められます。
口は、食事や会話、あくびなどでしょっちゅう開けたり閉じたりしますので、この度に傷が伸ばされますので、痛いです。こうしたことにより、口角炎になると治りにくく辛いです。
治療
ステロイド外用薬を塗布します。
前述のケナログ軟膏やデキサルチン軟膏でもかまいませんが、テラコートリル軟膏も有効です。
ただし、この場合も少しは口の中に流れ込みますので「味」を感じてしましますから、好みがわかれますが・・・。
加えて言うなら、口角炎の場合、塗ってもごく少量なのですが、黄色い軟膏ですので、顔の表面に塗りますと意外と目立ちます。そういったところも、注意点に含まれるかもしれません。
子供の場合は、比較的早期に治りますが、成人の場合に難治性で数ヶ月持続したりすることもあります。
稀に、単なる口角炎ではなく、ウィルス性感染症や真菌感染症の場合があります。代表的なのがヘルペスウィルス感染症やカンジダ症です。この場合は、テラコートリル軟膏は効きません。
抗ウィルス外用薬や抗真菌薬が必要となります。治りが悪い、塗っていてもどんどん大きくなる、ひどくなる場合は、ウィルス感染症や真菌感染症の可能性もありますから、歯科医師の診断を受けた方が良いと思われます。