キンダベート軟膏は、顔、首、わきの下、陰部に生じた湿疹や皮膚炎(炎症)を抑える、アトピー性皮膚炎(乳幼児湿疹も含む)を緩和するという効果があります。
ちなみに、キンダベート軟膏(Kindavate)の名前の由来は「子ども(Kinder=キンダー)でも比較的安心して使える」という意味からできたとか。
この名前からも想像できるとおり、キンダベート軟膏はステロイドの中でもその作用が比較的穏やかであり、安全性に優れているという軟膏です。
キンダベート軟膏は、幼児や、皮膚の薄い部位の湿疹や皮膚炎に対しは使えて、効き目もおだやかなのです。
湿疹や皮膚炎はどうして起こるのか?
まずはそのメカニズムを理解しましょう。
私たちの身体には、刺激に対する防御反応「免疫システム」という働きがあります。これは体内に異物が入ると、その異物を除去しようとする働きを指します。
実はこの免疫システムが過剰に働き炎症を起こすことで、湿疹や皮膚炎のかゆみや赤み、腫れ、発疹などの「症状」として現れてきます。これを「アレルギー反応」と言います。本来免疫システムは身体を守るための働きなのですが、過剰に反応すると逆に身体を傷つけてしまうのです。
『免疫システム』過剰な異物により皮膚、炎上!といったところでしょうか。
この他に、皮膚に過剰な刺激物が接触し、皮膚の細胞そのものが障害を起こすことで湿疹や皮膚炎になる場合もあります。これは免疫システムに関係なく起こるものです。この場合は「非アレルギー性」の湿疹・皮膚炎になります。
どちらで湿疹・皮膚炎を起こしても、かゆみを伴うことで患部に直接触れてしまい(かきむしる…など)、さらに刺激することになり、かゆみは増す一方です。こうした悪循環を断つために使用するのが、キンダベート軟膏などのステロイド外用剤というわけです。
ステロイドは基本的に起きてしまった皮膚の炎症を鎮めるのが目的です。
これは「免疫システムの過剰な働きを抑える」ことになります。キンダベート軟膏の特徴から赤ちゃんや皮膚の薄い部位、比較的軽い症状の場合に適した塗り薬ということになります。キンダベートが適していた場合は、すみやかに症状は鎮まっていくことでしょう。
もちろん薬に対する過敏症や見た目より症状が強いといった場合は、効果が出にくいこともあります。だからと言って必要以上に塗ったり、塗るのを止めてしまったりするのは危険です!
ステロイドは免疫システムを抑えてしまいます。とうことは大量に塗る、または長期間塗り続けることで免疫力は逆に弱まっていると考えてください。
免疫力が弱いということは、細菌などに感染しやすいということです。
このことから、キンダベート軟膏のようにおだやかな効き目であっても、ステロイド外用剤は使用に際し、医師の指示に従うことが重要です。
そしてキンダベート軟膏などのステロイド外用剤は対症療法であり、病気の原因を治すものではないことも覚えておくとよいでしょう。
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