疥癬とは

ヒセンダニ

ヒセンダニ
写真:北海道大学動物医療センターより

疥癬(かいせん)という言葉を聞いたことはありますか?

疥癬とは、ヒセンダニが皮膚の角層に侵入して寄生することでかゆみなどを起こす疾患のひとつです。
人の皮膚から皮膚へと感染するため、かつて日本でも貧困や戦争、衛生環境の悪化によって集団感染し疥癬が流行った時期がありました。

性行為感染症のひとつとされていますが、今は直接的な原因がなくても皮膚同士の接触によって感染する可能性がある疾患のひとつです。寄生しているヒセンダニの数や症状によって通常疥癬と角化型疥癬の2つに分けられます。通常疥癬では、寄生数が少ないため感染力弱く対処しやすいですが、角化型疥癬は寄生数が多く非常に感染力が強いため隔離されることもある重大な疾患です。

疥癬虫を殺す薬

イベルメクチン(商品名:ストロメクトール)

疥癬を殺す薬として一般名イベルメクチンという薬があります。商品名はストロメクトールと呼ばれており、こちらはかゆみ止めのような軟膏ではなく飲み薬になっています。なぜ、飲み薬が疥癬の原因であるヒセンダニを殺すのか疑問がある方も多いと思います。疥癬の原因はヒセンダニの寄生です。

皮膚に寄生するヒセンダニを全て殺すことができたら自然と症状が治まります。ストロメクトールを飲むことで疥癬の原因であるヒセンダニを排除してくれます。ストロメクトールの作用ははっきりと解明されていません。

ですが、イベルメクチンが神経の働きを阻害することでヒセンダニを麻痺させることができます。塗り薬では、補えきれない場所までストロメクトールなら補うことが可能です。経口薬と塗り薬で疥癬を体から排除することができます。











疥癬治療の補助薬として使われるオイラックスクリーム

虫さされ疥癬治療には、ストロメクトールと呼ばれている経口薬がいいということは分かりました。そして、疥癬治療の際にかゆみを抑えてくれるのがオイラックスクリームなのです。ストロメクトールのみでは、かゆみを抑えることができません。

あくまで寄生虫を排除してくれる効果がある薬です。
そのため、体のかゆみを止める場合にはかゆみ止めが必要になります。オイラックスクリームの中には、殺虫効果があるものがあるため疥癬治療と非常に相性が良いかゆみ止めと言えます。

疥癬は体から寄生しているヒセンダニを全て排除しないと皮膚を介して感染してしまいます。疥癬治療の補助としてオイラックスクリームを使うことで疥癬の症状を抑えながら寄生しているヒセンダニを死滅させることが可能になります。疥癬治療を考えている方は、ストロメクトールとオイラックスクリームを合わせて使って疥癬をしっかりと治療していきましょう!