エキザルベ軟膏は皮膚の疾患の治療に使用する、医療用の医薬品です。主に皮膚科で処方され、使用に当たっては医師の判断のもと、正しい用法で正しい用量を正しい期間、使用することが大切です。
エキザルベ軟膏はステロイド系抗炎症薬
エキザルベを含むステロイド系の外用抗炎症薬は、薬効によって５段階にランク付けされています。
- 最強（Strongest）・・・デルモベート、ジフラール、ダイアコートなど
- 非常に強い（Very Strong）・・・アンテベート、フルメタ、トプシムなど
- 強い（Strong）・・・ボアラ、フルコート、エクラー、プロパデルムなど
- 普通（Medium）・・・キンダベート、アルメタ、ロコイドなど
- 弱い（Weak）・・・プレドニゾロン、コルテス、オイラックス、エキザルベなど
「1、最強」や「2、非常に強い」に分類されるステロイド薬は、皮膚の炎症を抑え、行き過ぎた免疫機能が健康な細胞を不必要に攻撃することを抑制させる強い力があります。効果が強い分、副作用が出る危険性も高いので、使用する部位、一日の使用量、使用期間の上限によく注意することが大事です。
エキザルベは、抗炎症効果、免疫抑制効果があるステロイド外用薬の中でも、もっとも薬効が弱く副作用も低いⅤ類に分類されています。小児や高齢者にも処方されます。
ステロイドと混合死菌浮遊液がダブルで効く
ステロイド系抗炎症薬の主成分は抗炎症作用に優れた副腎皮質ホルモン（ステロイド）。そこに精製ラノリン、白色ワセリンなどの保湿剤が加えられて、淡黄色の油性軟膏剤になっています。
エキザルベの場合はさらに、肉芽形成促進作用と局所感染防御作用のある混合死菌浮遊液がプラスされています。軽いやけどやアトピー性皮膚炎の治療に使われるほか、デリケートな肌の湿疹の治療などにも、幅広く使われています。
一般に市販されていません
ステロイドには炎症を抑える強い力があるのですが、その一方で免疫力を下げる働きをします。これによって、アトピー性皮膚炎など自己免疫機能疾患による皮膚の炎症にも的確に対応することが可能になるのです。
ですから、ステロイド使用中は一時的に細菌に感染しやすい状態になることがあります。これをカバーするためにエキザルベには混合死菌浮遊液をプラスしていますが、免疫力に影響が出る危険性がゼロではないので、使用に当たっては必ず医師の診察を受けて、処方箋を持って調剤薬局に行く必要があります。一般のドラッグストアや薬局では販売していません。