アトピー性皮膚炎から赤ちゃんのおむつかぶれまで、医療の現場で幅広く使われているエキザルベですが、使ってはいけない場合もあります。

皮膚結核、単純疱疹、水痘、帯状疱疹、種痘疹、真菌症、潰瘍には使用しないこと

エキザルベは、カンジダ症、白癬などの真菌症に使ってはいけません。ステロイドはこれらの菌が増殖するエサになってしまい、症状が良くなるどころか、逆に悪化させてしまいます。
また、皮膚結核、単純疱疹(口唇・顔面ヘルペス、カポジ水痘様発疹症、性器ヘルペス)、水痘(水ぼうそう)、帯状疱疹、種痘疹にも使ってはいけません。エキザルベに含まれているヒドロコルチゾンが、これらの症状を悪化させる恐れがあります。
同じように見える湿疹でも、実は色々あって、アトピー性皮膚炎による湿疹なのか、にきびなのか、疱疹なのか、水痘なのか、その正体を素人が見分けることはとても難しいもの。必ず皮膚専門医の診察を受けて、医師の指示に従って治療を進めましょう。
ジュクジュクとした潰瘍や、重いやけど、凍傷にもステロイドは使用禁止です。症状が悪化したり、治りが遅くなったりすることがあります。

顔に塗ることはやめましょう

顔は皮膚が薄いので、薬が効きやすい部位です。効きすぎてしまうと、発赤や発疹、ほてりなどの様々な副作用が出る危険性があるので、顔に塗ることは避けましょう。







特に目の周りは要注意

まぶたや目の周りにエキザルベを使うことはできません。眼圧が上昇し、眼球が硬くなる「眼圧亢進」の危険性があります。これによって視神経が圧迫されて視野が欠けてしまう「緑内障」にかかるリスクが高くなります。

大量・長期の使用はやめましょう

一度に大量に使用する、長期間に渡って使用する、患部に塗布した後ラップで覆って密封する方法(密封法:ODT)で使用するといったことはやめましょう。皮膚のかゆみ、赤み、ほてりなどの原因になります。

高齢者は注意

高齢者は生理機能が低下し、代謝機能が落ちています。薬剤が体内に残留する時間も長くなります。エキザルベはステロイド薬の中でも薬効の低い(副作用の少ない)薬ですが、大量かつ長期間に渡って使用することは避けましょう。

赤ちゃんへの投与も要注意

赤ちゃんの皮膚は薄くてデリケート。エキザルベはオムツかぶれに処方されることもありますが、オムツで覆って密閉してしまうと、薬剤が体内に吸収されやすくなるので注意しましょう。

エキザルベ軟膏の効果