緑色の箱に入った治療薬、ボラギノールMシリーズ。黄色い箱のボラギノールAとは何が違うの?!そんな疑問も多いようです。ボラギノールMの特徴は、ステロイド非配合という点。患部に穏やかに作用します。ここでは、ボラギノールMシリーズの効果のしくみや配合成分、使用方法などをご紹介します。

ボラギノールMシリーズの特徴①
ステロイド非配合

便秘ボラギノールMシリーズは、ステロイド非配合の痔の治療薬です。ステロイド配合のボラギノールAシリーズと大きく異なる点となります。
ステロイドが非配合であるかわりに、「グリチルレチン酸」という抗炎症成分が配合され、患部の炎症を抑えるはたらきをしています。グリチルレチン酸は、マメ科の植物である「甘草(カンゾウ)」の根より抽出される「グリチルリチン」から得ることができる自然成分です。
本体であるグリチルリチンは、甘味料として使われるほか、漢方でもかなり古くより利用されてきました。化学構造がステロイドと似ており、抗炎症成分として化粧品やヘアケア製品などにも広く配合されています。ステロイドと比べて炎症に対する作用が穏やかなのが特徴です。
自然由来の抗炎症成分ではありますが、大量摂取や長期使用などによっては、ごくまれに手足のむくみや血圧上昇といった副作用が起こるおそれも有しています。用法・用量を守り正しく使用することが大切です。










ボラギノールMシリーズの特徴②
4つの配合成分

ボラギノールM
ボラギノールMシリーズは、以下の4つの成分の働きにより、痔の痛みやかゆみなどに穏やかに効果を発揮します。

・グリチルレチン酸…炎症を抑制し、炎症による出血や腫れ、かゆみを緩和(抗炎症作用)
・リドカイン…患部の痛みやかゆみを緩和(鎮痛・鎮痒作用)
・アラントイン…創傷部分の組織を修復し、傷の治りを促進(組織修復作用)
・ビタミンE酢酸エステル…毛細血管の循環をよくし、うっ血を緩和(血液循環改善作用)

リドカイン、アラントイン、ビタミンE酢酸エステルが配合されている点はボラギノールAシリーズと同様となっています。ボラギノールMシリーズは、ステロイド非配合の外用薬になりますので、ステロイド配合のボラギノールAシリーズに比べて炎症を抑える作用が穏やかです。出血や腫れの度合いがそれほどひどくない痔の痛みやかゆみに適しています。

ボラギノールMシリーズの特徴③
症状に合わせて選べる坐剤と軟膏

ボラギノールMシリーズには、下記の2つの製品ラインナップがあります。症状によって使い分けることが可能です。

ボラギノールM坐剤

肛門に挿入する坐剤タイプは、直腸の膨大部まで運ばれたのち、体温によって溶けてすみやかに成分が拡がります。肛門の内側にできた痔に効果的です。

ボラギノールM軟膏

肛門や肛門付近に直接塗布する軟膏タイプは、肛門の外側にできた外痔核や裂肛に効果的です。1g中にグリチルレチン酸15mgを含み炎症を和らげます。また、油脂性の基剤が傷ついた患部を刺激から守ります。