ステロイド剤の中でも「最強」の強さを誇るデルモベート軟膏。

この外用薬は主にアレルギー性の皮膚疾患に高い効果をもたらします。
アレルギー性の皮膚疾患の代表とも言われているアトピー性皮膚炎は、10年前と比較すると発症率がかなり上がっており、症状の改善に向けてステロイド剤は大活躍しています。

そこで今日は、デルモベート軟膏とアトピー性皮膚炎についてスポットを当てていきましょう。

現代で増え続けるアトピー性皮膚炎とは

湿疹
アトピー性皮膚炎は、アレルギーが原因で引き起こされる皮膚炎です。
症状は、主に痒みを伴う湿疹や皮膚の炎症であり、症状は良くなったり悪くなったりを繰り返します。
一時的に症状が改善されても「完治」することはなく、「寛解」と言われている症状が落ち着いている状態を指すため、決して油断はできません。

アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質が親から引き継がれるケースが多く、両親ともにアレルギー疾患をお持ちの場合は、70%の確率で子供に遺伝します。
今現在、アトピー性皮膚炎を完治させる特効薬は開発されていないため、治療は副腎皮質ホルモン「ステロイド剤」を用いた対処療法のみになります。

また、アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下することで悪化するため、ステロイド剤の多様は厳禁です。
ステロイド剤には、副作用として皮膚を薄くする可能性があるため、症状に適したステロイド剤を短期的に使用していきます。

アトピー性皮膚炎への影響

デルモベート軟膏は、1~5群という強さのランクの中で、1群と言われている「最強」クラスのステロイド剤です。

強い炎症や発疹には短期的にデルモベート軟膏が処方される場合がありますが、基本的には3群2群という強さのランクで処方されます。
また、アトピー性皮膚炎で辛いのは「痒み」です。
この痒みを速やかに沈めて症状を緩和するには、ステロイド剤と飲み薬の併用が効果的です。
飲み薬

飲み薬には抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が処方されるケースが多いのですが、眠気が強く出る内服薬も多いため、体に合わないという場合には、ステロイド剤のみの使用で治療を行っていく場合もあります。

デルモベート軟膏は、小児に処方されるケースはほぼなく、大人でありなおかつ症状が顔や粘膜以外の箇所となっています。

手足などの皮膚が比較的厚く、副作用が出にくい場所には処方される可能性も高いので、必ず処方された部位のみの使用を厳守してください。 
 

デルモベート軟膏の強さ