ベトノバール軟膏を使用する際、塗っていはいけない場所というのはあるのでしょうか?ステロイド系の軟膏は、種類によって使用不可な部位があります。

塗ってはいけない場所
ベトノバール軟膏の場合、塗っていはいけない場所というのは特に指定されていません。しかし、赤ちゃんのオムツの中や、塗ったあとに絆創膏を貼るなど密封法での使用は禁止とされています。というのも、副作用が出やすいとされているからです。ほんのわずかな場所に短期間なら問題もないかと思いますが、広範囲で長期的に使用する場合は心配です。

ベトノバール軟膏は、ステロイド薬の中でも強い部類に入ります。基本的には全身に使用可能ですが、全ての軟膏がそうというわけではないのでご注意ください。

例えば、手足用の強めのステロイド軟膏を、たまたま顔に湿疹ができたからついでにと塗ってしまったら・・・これはいいとはいえませんね。医師の診察を受けて、処方された部位にのみ使用することが大切です。
また、ベトノバール軟膏は、真菌による皮膚感染症や動物性の皮膚疾患がある場合、使用することはできません。真菌の代表的なものとして「白癬菌」が挙げられます。水虫やたむしがその部類に入ります。他にも、カンジダやクリプトコックス、アスペルギルスも真菌です。

細菌とどう違うの?と思われる人もいますが、要するに真菌とはカビのようなものだと思ってください。人の細胞に定着して、菌糸によって育っていくのです。枝分かれに増殖していくため、治すには時間がかかる場合がほとんどです。真菌の場合は、ステロイドではなく、抗真菌薬を使うのが一般的です。湿疹で処方された軟膏を、ついでにと水虫などに塗ることがないようご注意ください。

動物性皮膚疾患にも使用不可とのことですので、どういったものかを紹介しておきたいと思います。

疥癬(かいせん)
ヒゼンダニという小さなダニが寄生します。
クラゲ刺症
カツオノエボシなど、クラゲに刺された傷です。

線状皮膚炎
アオバアリガタハネカクシという甲虫の毒による皮膚炎です。

ケジラミ症
ケジラミという、爪のついた昆虫が寄生します。主に陰毛部ですが頭髪や脇などにも寄生します。

上記は一部ですが、毒蛾、蜂、マダニなどの虫刺されも含まれます。

このような症状や原因の場合には、ベトノバール軟膏を使わないようご注意ください。

デルモベート軟膏の強さ