ヘルペスやニキビなど、悩まされたことがある人は多いと思います。それぞれに効果が期待できるものを紹介したいと思います。

ヘルペス

ヘルペスとは、水ぶくれが集まったものを指します。ヘルペスウイルスに感染することで発症し、その種類はいくつかあります。

  • 単純ヘルペスウイルス1型・・・口唇ヘルペス、角膜ヘルペス、歯肉口内炎、カポジ水痘様発疹症
  • 単純ヘルペスウイルス2型・・・性器ヘルペス
  • ヒトヘルペスウイルス6・・・突発性発疹、脳炎
  • ヒトヘルペスウイルス7・・・突発性発疹
  • ヒトヘルペスウイルス8・・・カポジ肉腫
  • サイトメガロウイルス・・・肺炎、網膜炎
  • エプスタイン・バーウイルス・・・伝染性単核症
  • 水痘、帯状疱疹ウイルス・・・水疱瘡、帯状疱疹

ウィルス
あまり耳にすることもないウイルスの種類ですが、ヘルペス自体は非常に身近なウイルスです。怖いといったイメージがありますが、誰でも感染したことのあるウイルスといえるでしょう。

例えば、子供の頃にほとんどの人が水疱瘡になったことがあると思います。現在はワクチンがあるため発症する子供は少ないですが、それでも全くないわけではありません。ヒトヘルペスウイルスは感染していても症状が出ない人も多く、単純ヒトヘルペスウイルス1型に関しては、日本人の70%以上が感染しているとも言われています。

効果的な治し方としては、ヘルペスウイルスを抑制し、症状を抑えて治療するのが一般的です。

  • 外用薬・・・皮膚症状がそれ以上広がることを防ぐ目的で処方されます。軽症で再発の可能性が低い場合に処方されます。
  • 内服薬・・・皮膚症状だけでなく神経細胞にまで効果が出るため、できるだけ早く服用すつことで回復が早まります。
  • 点滴・・・初期感染で重症化している場合や、免疫不全の疾患がある人などに使用します。

当然、症状によって治療方法は異なり、内服薬の中では、「バルトレックス」が吸収率が高く即効性がある薬です。単純ヘルペスの場合、「ゾビラックス」という薬が処方されることが多いです。錠剤など飲み薬が一般的ですが、ゼリーや軟膏などいろいろなタイプがあります。「ファムビル」も、飲み薬や塗り薬がある抗ウイルス剤です。

市販の外用薬では、有効成分として「ビタラビン」や「アシクロビル」を含む製品がメインです。

間違っても、ベトノバール軟膏などステロイド剤を使うことがないようご注意ください。ヘルペスにステロイドを使用した場合、ウイルスを増殖させる可能性があります。

ニキビ
医学的にニキビというと、尋常性挫創といって病気の一種です。当然、放っておけば治るというものではありません。毛穴に炎症を起こすことにより発生し、その状態から3種類に分けられます。

  • 白ニキビ・・・分泌された皮脂が毛穴に詰まった状態
  • 黒ニキビ・・・毛穴に詰まった皮脂が酸化し、黒くなった状態
  • 赤ニキビ・・・毛穴が炎症を起こし、赤く化膿してしまった状態

ニキビで悩む
ニキビを悪化させずに早期に治すためには、白ニキビの状態の時に正しいケアを行う必要があります。毛穴が詰まっただけでは炎症は起こりません。炎症を引き起こすのは「アクネ菌」という、肌に常在している菌です。皮脂を栄養として増殖し、脂腺の奥の方に生息しています。

炎症が悪化し、膿がたまった状態になり「嚢腫」という状態にまでなると、ニキビ痕が残ってしまう可能性があります。

ニキビを発生前に食い止めることができれば、それに越したことはありません。しかし、どんなに清潔にしていたとしても、できてしまう時はできてしまうものです。それは、ニキビの根本的な原因の違いによっても変わります。

  • 思春期ニキビ・・・性ホルモンの変動による皮脂分泌が過剰になること、毛穴の入口付近過角化が原因
  • 大人ニキビ・・・睡眠不足やストレスなどによってホルモンが乱れることが原因

同じに思えますが、まったく原因が違い、大人ニキビの方が厄介です。原因が複雑なため、発生原因を突き止めることが難しいからです。思春期ニキビの場合、思春期を過ぎれば自然と治る可能性もありますが、大人ニキビはそう簡単には治りません。乾燥肌の人でも大人ニキビはできますし、栄養素など生活習慣にも関係します。

もし、そんな厄介なニキビができてしまったら・・・どうすればいいのでしょうか?

自力で治療することを考えずに、まず皮膚科を受診することが大切です。スキンケアで改善することもありますが、逆に悪化させる可能性もあります。ニキビは病気だと認識し、適切な治療薬を使って治しましょう。

効果的な治療薬として、処方薬と市販薬がありますが、まずは処方薬から紹介します。

処方薬(抗生物質)

アクネ菌の増殖を体内から抑制する、「ミノマイシン」などの飲み薬があります。

塗り薬としては、「ダラシンT」「アクアチム」が一般的によく処方されます。

処方薬(炎症を抑える)

「ブルフェン」は飲み薬の中でもよく使用されます。炎症を抑えるだけなので、根本的な原因の改善にはなりません。

塗り薬「イブプロフェンピコノール」があります。非ステロイドでアトピーなどにも処方されます。

処方薬(皮脂を抑える)

大人ニキビの場合に処方される場合、ビタミン剤やホルモン剤を使用します。イオウカンフルローションも皮脂を抑えるために役立ちます。

「ディフェリンジェル」は、アダパレンという有効成分が含まれ、白ニキビから赤ニキビまで幅広い治療に効果が高いとされています。ただし、光毒性があるので日中の使用はNGです。

処方薬でも、ステロイド薬を出される場合があります。ベトノバールG軟膏やリンデロンVG軟膏などニキビ治療に使用されていましたが、一時期よくなっても効果は続かず、悪化してしまう可能性もあるようです。ニキビの症状がひどい場合に、一気に改善させるために使用するにはいいですが、長期的な使用は控えましょう。

ニキビの治療に力を入れている病院などの場合、ワセリンをベースにオリジナルの軟膏を作ってくれる場合もあります。ニキビの症状は個人差があるので、オーダーメイドできると高い効果が期待できますね。

他にも処方薬として「漢方」も効果が期待できます。医師によって処方する漢方に違いはありますが、一般的に処方される可能性のある漢方薬を挙げます。

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう
  • 加味逍遥散(かみしょうようさん)
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

それぞれ、皮脂のコントロールやホルモンバランスの乱れを改善してくれるなどの効果があります。体が弱っている人などは、漢方を使用したほうがいいでしょう。

では、市販薬の場合はどうでしょうか?効果が期待できると言われている商品をいくつか紹介します。

オロナインH軟膏
皮膚の抗菌薬ですので、アクネ菌による炎症を抑える効果が期待できます。
クレアラシル
皮脂を吸着し、アクネ菌を殺菌してくれる効果があります。ジェルタイプには角質を柔らかくする効果もあります。
テラ・コートリル
ヒドロコルチゾンというステロイドと抗生物質が配合されている軟膏です。化膿したニキビなどの場合に高い効果が期待できます。

市販品でもステロイドが配合されている製品もありますね。あくまでも自己判断する前に、診察を受けてから使うことをおすすめします。

いかがでしたか?
ヘルペスもニキビも、原因を知り正しい治療をすれば必ず治る病気です。しかし、間違った薬を使ったり独断で薬を使いまわしたりすると、かえって悪化させる場合もあります。症状に合わせて、効く薬を使いましょう!
 

デルモベート軟膏の強さ