アトピー性皮膚炎などの慢性の皮膚疾患をお持ちの方には、ステロイド剤の使用というのはとても身近ですよね。

個人的にも、アトピー性皮膚炎歴が30年以上になりますので、ステロイド剤は家の中の薬箱に数種類保存されています。(未開封のみ)

しかし、ステロイド剤は症状や部位に合わせて医師から処方されているため、このような30年以上というアトピー性皮膚炎との長い付き合いをしていても、気軽にはステロイド剤は使用できません。

さらに、ステロイド剤には5段階の強さのランクがあるのはご存知でしょうか。

  • 1群 最強
  • 2群 かなり強力
  • 3群 強力
  • 4群 中程度
  • 5群 弱い
ポイント
このように、最も強い1群~最も弱い5群まで5段階の強さでランク分けされています。
この5段階の強さの中で、一番ランクが高い1群のデルモベート軟膏ですが、ステロイド剤の中でも使用が難しく、保管して使用する際にも細心の注意が必要です。

今日は、このデルモベート軟膏が市販されているのかについて見ていきましょう。

ステロイド剤はそもそも市販されているのか

ステロイド剤は基本的には病院での処方薬として発売されていることが多いのですが、中には市販薬として発売されているステロイド剤があります。

例えば、黒木瞳さんがCMしている「フルコート」ですが、このステロイド剤は薬局でも市販されています。
ステロイドの強さとしては、3群にあたる「強力」ランクとなっており、処方薬では「ボアラ軟膏」「リンデロンV軟膏」と同じ効果を発揮します。

ですが、これ以上の強さのデルモベート軟膏と同じ1群ランクのステロイド剤は市販されていません。

デルモベート軟膏が市販されていない理由とは

デルモベート軟膏が市販されていないのは理由があります。
まず、ステロイド剤としての作用があまりに強いというのが大きな理由の1つです。

ポイント
デルモベートは市販されているステロイド剤は、強ければ良いというものではなく、症状に見合ったランクの薬を医師が処方します。
この時に、医師からも必ず説明されるのが副作用です。

デルモベート軟膏のような最強ランクの薬というのは、効果に優れている分リスクもつきものです。
そのため、医師または薬剤師からしっかりと副作用の説明も受けて、使用には細心の注意が必要になります。

このようなことを考慮して、デルモベート軟膏同様ランクのステロイド剤というのは市販薬として発売することが認められていません。